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川崎相続遺言法律事務所ブログ

2015年11月27日(金)

もめない遺言書

自分の財産をどのように処分するかは,その人の自由です。それは死後でも同様で,遺言を残すことで自分の財産を自由に処分することができる・・・はずです。

 

どこかの団体にすべて寄付することも,相続人の一人に全財産をあげることも,それが遺言者の意思なのであれば尊重すべき・・・はずです。

 

しかし,このような内容の遺言書を見た相続人は,どう思うでしょう?もちろん,「お父さんがそう思っているんなら,希望通りにしようよ。」となるかもしれませんが,相続人それぞれの思惑もあるでしょうし,遺産をあてにして今後の生活設計をしていた相続人もいるかもしれません。

 

この点,兄弟姉妹を除く相続人には遺留分がありますので,そのような相続人が「そんな遺言納得いかない。」と遺留分を主張したり,「親父は認知症だったんだから,誰かに書かされたに違いない。」と遺言無効を主張することもあるでしょう。「遺産争族」の始まりです。

 

どうすればいいでしょう?

 

まず,遺留分を主張する相続人がでてくると予想される場合は,あらかじめ遺留分を侵害しない内容の遺言書を作成するという方法があります。そうすれば多少の不満はあるかもしれませんが,その遺言を争う余地はなくなります。

 

ただ,遺言書があったとしても,相続人全員の合意があれば,遺言の内容と異なる遺産分割は可能なので,そこでまたもめる可能性は否定できません。

 

次に,遺言能力を問題にし遺言無効を主張することが予想される場合は,第三者である公証人や証人が関与する公正証書遺言を作成し,あわせて医師の診断書などのような医学的資料をできるだけ多く準備しておくという方法があります。

 

しかし,公正証書遺言でも無効になるケースもありますし,医師の診断書といっても,すべての医師が遺言能力の有無を判断できるわけではありませんので,完璧とはいえません。

 

とはいえ,上のような考慮や準備をしておくことで,「できるだけもめない遺言書」を作成することは可能ですので,ご検討を。

 

(小林)

 

 

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