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川崎相続遺言法律事務所ブログ

2018年9月19日(水)

配偶者の短期居住権

 

 

 

 

 

1 配偶者居住権の新設

今回から,相続法改正について,お話します。

 

①配偶者が居住建物を無償で使用する権利(配偶者居住権)

 

被相続人が亡くなった後も,配偶者が住んでいる建物を無償で使用する権利(配偶者居住権が新設されました。

 

この配偶者居住権は2種類あり,短期居住権と長期居住権とがあります。

 

今回は短期居住権についてです。

 

 

 

2 想定される事態

ここでは,建物所有権を持つ夫(被相続人)と妻(配偶者・相続人)が居り,ほかに子供などの相続人がいる場合を想定するとわかりやすいです。

 

通常は,建物の所有権は夫にあり,妻は所有権がなく,無償で住んでいる場合が多いでしょう。

 

そして,例えば妻と子供との仲が悪く,遺産分割がスムーズに進まない場合,あるいは遺言で第三者に居住建物を相続させることになった場合など,残された妻が当該建物に居住する権利があるのかが問題となってきます。

 

 

 

3 配偶者短期居住権とは

配偶者居住権とは,配偶者が,相続開始時に被相続人の建物(居住建物)に無償で住んでいた場合に,居住建物を無償で使用する権利をいいます。

 

その期間は次のとおりになります。

 

① 配偶者が居住建物の遺産分割に関与するとき

遺産分割が終了し,居住建物の帰属が確定する日までの間(ただし,最低6か月間は保障)

 

② 居住建物が第三者に遺贈された場合・配偶者が相続放棄をした場合

居住建物の所有者から権利の消滅請求を受けてから6か月

 

 

 

4 現行制度は判例により使用貸借を認めている

法律上は明確に定められていないので,最判平成8年12月17日の判例法理を使われています。

 

これによれば,配偶者が,相続開始時に被相続人の建物に居住していた場合には,原則として,被相続人と相続人との間で使用貸借契約(無償で借りることを認める契約)が成立していたと推認します。

 

しかし,この判例法理では,配偶者の保護に欠ける場合がありえます。

 

例えば, 第三者に居住建物が遺贈されてしまった場合や被相続人が反対の意思表示をした場合などには,使用貸借が推認されず,居住が保護されないという問題が生じ得ます。

 

 

 

5 メリット

そこで,配偶者短期居住権を認めることにより,遺産分割をスムーズに行うことでできます。

 

また,第三者に居住建物が遺贈されても,すぐに出ていくことなく,引越しの準備等をすることが可能になります。

 

 

 

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